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  • Writer's pictureHiroshi Goto

ソーシャル・セキュリティ:標準受給開始年齢と繰り上げ/繰り下げ受給

Updated: Apr 24

今回のブログでは、老齢年金(Retirement Benefits)の標準受給開始年齢と繰り上げ/繰り下げ受給の影響を見てみます。

 

標準受給開始年齢

標準受給開始年齢とは

老齢年金の標準受給開始年齢は、Full Retirement Age(FRA)と呼ばれ、1960年以降生まれの人は67歳です。標準受給開始年齢は、Primary Insurance Amount(PIA)を満額受け取れる年齢です。1959年以前生まれの人は、下表をご覧ください。


FRA

標準受給開始年齢より前に老齢年金を繰り上げ受給し、同時に在職による所得があると、減額があります。これを所得テスト(Earnings Test)と言います。標準受給開始年齢後は、所得テストはなくなり、在職による所得によって老齢年金が減額されることはありません。


また、標準受給開始年齢に達すると、給付金を遡及請求する資格もあります。標準受給開始年齢後まだ給付金を受け取っていない場合、ソーシャル・セキュリティ・アドミニストレーションに遡及請求することができ、最大で6ヶ月分遡って支給されます。


標準受給開始年齢は、老齢年金の重要な要素であり、ご自身の標準受給開始年齢を確認しておくことをお勧めします。

 

繰り上げ/繰り下げ受給

62歳から70歳の間で繰り上げ/繰り下げ受給することが可能です。この表は、標準受給開始年齢が67歳の人に対する繰り上げ受給による減額と繰り下げ受給による増額を示しています。


Difference in filing ages

標準受給開始年齢より前にソーシャル・セキュリティを受け取ることを選択すると、標準受給開始年齢以前の3年間は年あたり約6.7%、さらにその前は年あたり5%の割合で減額されます。62歳時点で受給開始すると、毎月の給付額はPIAの70%になります。


標準受給開始年齢より後に給付金の受け取りを遅らせることができれば、年あたり8%の割合で増額し、70歳時点で受給開始するとPIAは24%増加します。

受給開始は月単位で繰り上げ、繰り下げができます。

 

まとめ

62歳で受給開始する場合と70歳で受給開始する場合では給付額は77%も異なり、年金請求は一度きりの重要な決定です。受給開始を遅らせれば給付金は増額しますが、受給までの生活費をどう賄うのか、長生きして受給を遅らせた分の元が取れるのかといったことを考慮する必要があります。一方、受給を早めれば、減額された給付が一生涯続くだけでなく、夫婦の場合、(配偶者が将来受け取るであろう)遺族年金(Survivor Benefits)の給付額にも影響します。


最適な年金請求タイミングは、リタイアの時期、配偶者年金(Spousal Benefits)・遺族年金(Survivor Benefits)、ソーシャル・セキュリティ以外の収入、最大の想定余命など様々な要素を考慮に入れる必要があります。この点については、また別のブログでまとめたいと思います。

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