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Writer's pictureHiroshi Goto

メディケア初回加入時にメディギャップに入らないデメリットとは

メディケアの加入者は毎年10月15日から12月7日までの間、加入プランを見直すことができます。しかしメディケア・アドバンテージからオリジナル・メディケア(Part AおよびB)に乗り換えようとする場合、メディギャップに加入できるかどうかは診査次第です。今回の記事では、この問題について整理します。


メディケア初回加入時にメディギャップに入らないデメリット

 

メディギャップ(メディケア・サプリメント)、メディケア・アドバンテージとは

多くの民間保険会社が、オリジナル・メディケアのカバレッジを補完したメディギャップ・プランを提供しています。これらのメディギャップ・プランが補完しようとしている保障には、以下のものがあります。

  • Part AのDeductibleは入院期間ごとで、複数回の入院でDeductibleが高額になりうること

  • 長期入院による自己負担で、費用が高額になりうること

  • オリジナル・メディケアには、自己負担の年間および生涯の上限がないこと

 

メディケア・アドバンテージ(Medicare Part C)も民間保険会社が提供する医療保険で、Part AおよびBの保障内容を含みます(Part A/Bを代替)。アドバンテージ・プランのネットワークには、Health Maintenance Organizations (HMOs)、Preferred Provider Organizations (PPOs)などがあります。Medicare Part Dや、オリジナル・メディケアがカバーしないVision、Hearing、Dentalを含むプランもあります。

 

 

診査なしでメディギャップに加入できるのは65歳加入時のみ

メディギャップは、Part Bに加入した6カ月以内であれば、診査なしで加入できます。一方、一部の州(コネチカット、マサチューセッツ、ニューヨーク)を除き、初回加入期間より後のメディギャップ加入には診査が必要で、既往症によって加入を断られたり、保険料が上がる場合があります。

 

近年はメディケア・アドバンテージを選ぶ人が増えており、2023年には全メディケア加入者の50%を超えました。相対的に低い保険料と手厚い保障が要因です。2023年には、処方薬カバレッジのあるメディケア・アドバンテージの加入者のうち、73%はMedicare Part B保険料以外の保険料がゼロでした。それでいて多くのプランで、トラディショナル・メディケアにないDental、Hearing、Vision、フィットネス・ジムのメンバーシップ、そして自己負担の上限が提供されます。

 

 

メディケア・アドバンテージからメディギャップに乗り換えたくなる場合とは

そんな利点の多いメディケア・アドバンテージですが、利用可能な医療機関のネットワークはメディギャップより限られます。メディケア・アドバンテージでは、治療・投薬に保険会社の事前承認が必要で、2021年にはリクエストの6%は非承認となったというデータがあります。逆に、専門医による診察、治療を受けられる病院やがんセンターについては、メディギャップの方が制約が少なく、柔軟に利用できます。

 

したがって、しっかりとした治療が必要な病気になった時にメディギャップへの乗り換えたくなるわけですが、その時には診査によって乗り換えが難しく、柔軟な治療へのアクセスができないという問題が報告されています。

 

65歳のメディケア加入時にメディギャップには入らない場合、そのデメリットについて認識しておく必要があります。

 

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